「チラシレポート」シリーズでは、弊社でお取り扱いさせて頂いているチラシのデータを、様々な角度からグラフや表などにして、舞台業界のチラシ折り込みの状況やトレンドとして共有してまいります。
チラシという宣伝媒体が、今後どのように変化していくのかを考える際の一助となるように。また、舞台業界以外の方にとっては、このレポートを通して、劇場でのチラシ束の広告媒体としての市場価値を感じて頂けるようなものにしていきたいと考えております。
第2回目は、おちらしさんの会員数や属性データの変遷を、おちらしさん会員がどのような理由でチラシ束を希望されているのかと併せてお伝えします。
1)「おちらしさん」会員数の変化
横軸:時間軸 縦軸:おちらしさん会員数(人)
①2020年7月初旬
サービスを開始して5日目に、演劇情報サイトにて「おちらしさん」を取り上げていただきました。
ほぼすべての劇場でのチラシ束配布がストップしていたため、チラシから情報を得ていた方からのご登録を多くいただきました。
②2020年8月初旬
初回の発送後、SNSを通じての口コミで、おちらしさんの魅力を広めて下さる方が多く、サービスが広がっていきました。以降、劇場でのチラシ束を受け取る機会の少なくなった演劇ファンの皆様から、毎日、ご登録を頂いています。「気になるチラシがある」という理由でご登録いただいた方が、他のチラシを見たことで気になる演目が増えたというお声をいただくようになりました。
③2021年2月中旬
チラシをまとめてもらうという文化のなかった美術ファンに、「おちらしさん美術」を面白がっていただき、メディアにも取り上げていただく機会が増えました。美術展に興味のある層の方々が、舞台にも興味を持った、という流れも生まれました。
「おちらしさん」のチラシを使って生徒に情報を伝えていきたい、という教職の方からのご登録も、この頃から増えていきました。
④2021年4月上旬
デザイナーの方々からの反響が多くなり、著名なサイトでも取り上げていただいたことで、一気に会員数が増えました。デザイナーの方の登録理由は「紙媒体であるチラシは、現物を見ることで、デザインの勉強になる」というものが多かったのですが、同時に舞台やアートへの関心が高い方も多く、チラシから興味を持って観劇したという声を多くいただきました。
新規会員の方の登録理由は様々ですが、「チラシの魅力で、団体や作品に興味を持つ機会が生まれる」という、チラシの持っている宣伝媒体としての特性を発揮しながら、「おちらしさん」は現在も会員数を増やし続けています。
【参考】おちらしさんを知ったきっかけ
2)おちらしさん会員の属性データの変遷
2-1)年齢層
サービス開始当初は、コロナ前からすでにチラシで情報を得ていた層からのご登録が多かったのですが、サービスが広まるにつれて、チラシに馴染みのなかった方々から、「SNSでは得られない様々な公演情報に出会いたい」という理由で多くご登録をいただくようになりました。
また、20代の方からは、コロナ後に初めて舞台を見て、「次に何を観たらいいかの参考にチラシを手に入れたい」という登録理由が多いことも特徴的です。
2-2)地域
地方在住の演劇ファンの方のご登録が増えています。上京した際に、「関東圏で開催されている公演の情報を得るのに、チラシ束が便利である」という声も多くいただいております。
「おちらしさん」は今、コロナ以前に劇場でチラシ束を受け取っていた方々だけでなく、これまではチラシを手にすることのなかった層にチラシをお届けすることができるようになっています。
そこには、チラシが持つ情報力、利便性、創作物としての魅力など、宣伝ツールとしての様々な特徴が影響していることが、データや会員の声からもわかっています。
チラシレポートvol.3は、「仮チラシ・本チラシごとの折り込みチラシの宣伝開始時期」にフォーカスを当ててお届けします!
おちらしさんサービスの詳細は、こちらからご覧ください。
※※
「チラシレポート」バックナンバー
vol.1 コロナ以降のチラシ折り込み規模の変化と傾向
vol.2 おちらしさん会員数と属性データの変遷
vol.3 チラシを使った宣伝開始のタイミング
vol.4 舞台芸術におけるチラシサイズの変化
vol.5 2021年と2022年の「折り込み代行サービス」